ビジネスホンの「主装置」とは?10分でわかる仕組み、費用、選定方法

ビジネスホンを使う上で必要な「主装置」とは、具体的にどのような役割を持つ機器なのでしょうか?また、主装置の新規導入や買い替えを検討する際には、どのような点を重視すべきなのでしょうか?

本記事では、ビジネスホンにおける主装置の仕組みや種類、費用相場や導入費用に関する注意点、選定時のポイントなどについて、具体的にわかりやすく解説していきます。

ビジネスホンの主装置とは

主装置の基本的な仕組みと種類、耐用年数について説明します。

主装置の基本的な仕組み

主装置は、ビジネスホンを使用する際に必要な装置です。主装置が外線と内線を制御し各電話機に振り分けることで、複数の受発信を管理します。

主装置の中に組み込まれた「ユニット」と呼ばれる基盤によって、内線と外線の設定や、機能のカスタマイズを行います。

近年、主装置に搭載する機能は、指定した端末への転送制御や通話内容の保存など、多様化と高機能化を遂げています。

主装置の3つの種類

主装置は、「小規模向け」「中規模向け」「大規模向け」によって、接続できる電話機の台数や収容できる回線数が異なります。

たとえば、NTTが提供する主装置の場合、以下のように台数や回線数が区分されています。

主装置の種類接続可能な電話機の台数最大チャンネル数 (収容可能な回線数)
小規模向け10台8ch
中規模向け40台12ch
大規模向け576台192ch

参照:NTT東日本|SmartNetcommunity αZX type S,M,L

主装置の耐用年数

新品で購入した主装置の法定耐用年数は、6年に定められています。

構造・用途細目耐用年数
事務機器、通信機器電話設備その他の通信機器  デジタル構内交換設備、デジタルボタン電話設備6年

参照:国税庁|主な減価償却資産の耐用年数表

ただし、法定耐用年数は税務上の資産価値を示す年数なので、6年を過ぎても問題なく使用できるケースもあります。故障や不具合などを起こさずに長期間使うためには、適切なメンテナンスを行うことが重要です。

ビジネスホン(主装置)の新規導入や買い替えについて検討する際は、最低6年は使用することを念頭に置き、スマホやパソコンとの連携など、業務に必要な機能を確認した上で、最適なものを選定しましょう。

なお、法定耐用年数は新品購入時のみに定められており、中古の主装置には適用されません。古い主装置ほど故障のリスクが高くなり、部品の供給が終了して修理できないケースも生じます。中古品を購入する際には、年式等をしっかりと確認しましょう。

主装置の費用相場

主装置の費用相場と、購入時に注意すべき費用の重要点を説明します。

費用相場

主装置の費用は、下記の金額が相場・目安です。

主装置の種類費用相場
新品小規模向け約20万円~
中規模向け約25万円~
大規模向け約30万円~
中古品約数千円~

新品に比べ、中古品はかなり金額が安くなります。

主装置購入費用の4つの注意点

主装置の購入費用を検討する際に注意すべきポイントは、以下の4つが挙げられます。

主装置購入費用にかかる注意点詳細
工事費用・「主装置+電話機」で構成される基本的なビジネスホンを導入する場合、必ず発生する
電話機1台あたり約数千円程度の工事費が必要
中古品購入・中古品を購入する場合に発生
経年劣化による不具合が起きて、不要なコストがかかる可能性がある
・信頼できる中古ビジネスホンの販売店に相談することで、低コストで購入が可能
リース契約・初期費用を抑えたい場合に効果的
月々のリース料金によるランニングコストが発生する
・基本的にはリース期間満了時に主装置を返却する契約だが、再リースで継続して利用することも可能
電話機との互換性・電話機はそのまま利用し、主装置のみ交換する際に注意が必要
新たに交換する主装置と、利用中の電話機との互換性を確認する必要がある

上記のポイントを念頭に置いて検討すれば、不必要なコストを削減できる可能性があります。

主装置の選定を成功させる重要ポイント3点

ビジネスホンの主装置を選定する上で重要となる、3つのポイントを解説します。

1.接続する電話機の台数

ビジネスホンの主装置は、種類によって接続できる電話機の台数が異なります。選定にあたり、まず必要な電話機の台数を確認しましょう。

主装置を設置後、電話機を追加する場合は、再度設置工事の費用が発生します。また主装置の種類によって、希望する台数を追加できない場合もあります。オフィスの将来規模も考慮した上で、主装置を選ぶことをおすすめします。

2.収容する回線数

主装置の種類によって、収容できる回線数も異なります。

収容できる回線数が多いほど、主装置の価格は高くなります。予算と必要な回線数のバランスを考え、最適な主装置を選定しましょう。

3.必要な機能とカスタマイズ

選定の際には、業務に必要な機能も確認しましょう。

主装置に搭載されている主な機能は、以下のものが挙げられます。

保留機能

一時的に通話を保留し、お待たせのメロディを流す機能です。

転送機能

代表番号や受付にかかってきた電話を、担当者に転送する機能です。

モニター機能

通話内容を別の電話機でモニタリングできる機能です。新入社員の電話対応や、クレーム対応の確認に利用できます。

短縮機能

頻繁に電話する取引先等の電話番号を登録して、2桁から3桁の番号で発信できる機能です。

着信代理応答機能

他の電話機に替わり、応答する機能です。着信代理応答機能は、主に以下の種類に分けられます。

• 内線応答番号指定代理応答
• 自グループ内線代理応答
• グループ指定内線代理応答

IVR機能

着信した通話に、用件ごとの内線番号の音声ガイダンスを流し、担当部門に誘導する機能です。

会議通話機能

ひとつの通話に複数人数が参加できる機能です。この機能を使って音声会議を開くことができます。

スマホ連携機能

スマホを主装置に連携し、内線で利用する機能です。外出中やテレワークでも、会社にかかってきた電話をスマホで受けることができます。ビジネスホンの活用の幅を飛躍的に拡大できる、便利な機能です。

フォーバルテレコムでは、会社電話をスマホで受けることができるスマホ内線システム「どこでもホン」を提供しています。今までのビジネスホンの使い勝手はそのままに、スマホによる会社電話対応を実現します。

\スマホ内線化について気になる方はこちらから/

主装置の設置に必要な3つの工事

主装置の設置に必要な工事は、3つに分けられます。それぞれの工事の内容と注意点を解説します。

1.回線工事

電話機を設置する前に、電話回線を引き込む工事が必要です。新規オフィスや移転、電話回線を増やす際に必要になります。

2.電話機設置工事

回線工事の後、以下の3つの電話機設置工事を行います。

主な工事工事の内容
交換機工事引き込んだ電話回線を主装置に収容する工事
電話配線工事主装置と電話機をつなぐ配線を敷設する工事
電話機設置工事電話機を配線に接続し、設定を行う工事

3.主装置設定

主装置にユニットを組み込み、電話機の機能を設定する作業です。ビジネスホンの各種機能は、主装置にユニットを組み込むことで実現します。

主装置に組み込まれる代表的なユニットと役割は、以下の通りです。

ユニット名主な役割
電源ユニット主装置に電力を供給する
外線ユニット外線の受発信を管理する
内線ユニット内線の管理・接続を行う
単体電話機ユニット複合機(FAX)や受付用の電話機と接続する
拡張ユニット機能の追加やカスタマイズを行う

まとめ)ニーズや条件に適したビジネスホンの主装置を選定しましょう

本記事では、ビジネスホンの主装置の仕組みや種類から費用相場、選定時の重要点、設置工事の内容まで、主装置の導入や買い替えの検討に役立つ情報を取り上げました。業務に最適な主装置を選定する際の参考にしてください。

最適な主装置選びについて疑問や課題が生じた際には、スマホを活用して利便性を向上させる「どこでもホン」を、ぜひご検討ください。アドバイザーによる無料相談も実施していますので、お悩みがある方は一度公式サイトよりご相談ください。