テレワークでは会社電話にどう対応すればいい?解決策をご紹介

オフィス勤務をテレワークに切り替える際、さまざまな課題に直面することがあります。

その大きなものが「電話対応」です。テレワークを導入している企業では、会社電話の対応をどのように解決しているのか、気になったことはありませんか?

今回は、テレワークでも会社電話に対応できるサービスについて紹介します。自社のテレワークに最適な「電話対応」を見つけるために、ぜひお役立てください。

 

1)テレワークの大きな課題は「会社電話の対応業務」

テレワーク導入の大きな障壁となるものが、会社電話の対応業務です。

テレワークでは、オフィスで簡単にできていた業務に支障をきたすケースは珍しくありません。会社電話の対応業務はその筆頭といえるでしょう。

参照元:電話のために持ち回りで出社!_テレワークにおける「電話対応」の課題|@DIME アットダイム ※グラフは弊社作成

 

株式会社グラントンの調査によれば、テレワークの課題として最も高い割合を占めたのが「コミュニケーションの質・量の低下」です。また、実務系の課題として最も多い回答は「電話関連業務」でした。

従業員がそれぞれ物理的に離れた場所で働くテレワークでは、オフィスと同等のコミュニケーションが出来る環境の確保は不可欠といえるでしょう。

具体的には、テレワークにおいても会社電話の外線や内線に対応できる環境が必要になります。

 

2)テレワークで会社電話の対応業務、どうしている?

ところで、既にテレワークを導入している企業は、会社電話の対応業務に関する課題をどのように解決しているのでしょうか。

下のグラフは、テレワーク中の電話対応方法について調査した結果となります。

出社している従業員が従来通り対応している企業が半数以上を占める一方で、何らかの代替手段を講じている企業も40%以上に上ります。

参照元:電話のために持ち回りで出社!_テレワークにおける「電話対応」の課題|@DIME アットダイム ※グラフは弊社作成

 

出社している従業員による持ち回りの電話対応は、その従業員に負担が偏り、生産性の低下や業務の渋滞が予想されます。

一方、電話転送サービスやクラウドPBXを導入し、テレワーク環境の会社電話の対応に備えている企業も増えています。

テレワークを導入するにあたり、会社電話の対応についてはどのような解決策があるのか、またそのメリットとデメリットについて、詳しく見ていきましょう。

 

3)テレワークで会社電話の対応はどうする?おすすめの解決策

テレワーク中の会社電話への対応を解決する主な方法に、「電話転送サービスの活用」と「会社電話のPC/スマホ内線化」の2つが挙げられます。

それぞれのメリットとデメリット、また代表的なサービスについて確認していきましょう。

 

もっとも簡単なのは電話転送サービス。ただし、デメリットも多い

テレワーク中に会社電話への着信に応対するためには、電話転送サービスは最もシンプルな解決策といえます。

会社電話の電話番号で転送サービスを申込み、転送設定をONにすれば、会社への着信がテレワーク中の社員の携帯電話等に転送される仕組みです。

 

電話転送サービスのメリットとデメリット

メリット・すぐに始められる
・比較的低コスト
デメリット・一部の社員に負担が偏る
・転送設定の失敗によるリスク
・同時に転送できる数はひとつのみ

電話転送サービスのメリットは、機器や設備を購入する事なく簡単に始められることと、比較的低コストで利用できることです。

一方で、次のデメリットについて十分に理解しておく必要があります。

 

① 特定の従業員に負担が偏る

大半の電話転送サービスは転送先として同時に設定できる番号が1つのみです。特定の従業員に電話対応業務が偏ることがデメリットといえるでしょう。

電話対応業務をひとりで行う事は少なからずプレッシャーとなり、テレワークに支障を来たす事も考えられます。

 

② 転送設定の失敗によるリスク

テレワークを行う際に転送を「ON」にする事を忘れると、会社電話への着信は呼び出し中のままになります。

また転送先の従業員を日にちごとにシフトを組んでいる場合は、転送先の変更にも注意をはらう必要があります。

 

③ 同時に複数の着信は転送できない

同時に複数の着信があった場合、後着の着信は話し中となります。ビジネスチャンスの逸失や、クレームのリスクにつながります。

 

代表的な電話転送サービス

  • NTT東日本・西日本:自動着信転送サービス「ボイスワープ」
  • ソフトバンク:多機能転送サービス
  • KDDI光ダイレクト(au):着信転送サービス

上記の転送サービスを利用することで、会社電話への着信を従業員の携帯電話へ転送できるようになります。

ただし「お客様・取引先→(発信)→会社電話→(転送)→従業員の携帯電話」の通話のうち、「会社電話→(転送)→従業員の携帯電話」の通話料金は会社電話の回線に課金されます。

また、会社で契約している電話回線の通話料金のプランにもよりますが、転送の際に用いる、会社電話の回線から携帯電話への通話は、1分につき17円程度かかる場合もあります。

転送電話サービスの基本料金自体は低価格ですが、着信が転送され、応答するごとに会社電話から携帯電話への通話料金が加算される点に、ご注意ください。

 

おすすめは「会社電話のPC/スマホ内線化」

以上のとおり、電話転送サービスは手軽に導入できますが、デメリットも多いものとなります。テレワークにおいてもオフィスと同等の通信環境を実現しようとするのなら、「会社電話のPC/スマホ内線化」をおすすめします。

持ち運び自由な、従業員のスマホやPCを会社電話の電話機として用いる事により、テレワークにおいても、電話転送サービスのように特定の従業員に電話対応を寄せる事なく、オフィスと同様の電話対応が可能になります。

「会社電話のPC/スマホ内線化」では外出やテレワークの際も、スマホやPCで会社電話の外線や内線、保留や転送を利用することができます。

「会社電話のPC/スマホ内線化」では、主に次のメリットが得られます。

 

① 複数台のスマホやPCに会社電話を着信させることができる

「会社電話のPC/スマホ内線化」では、電話転送サービスのように会社電話の着信先を1台の携帯電話に特定する必要がありません。テレワーク中の複数の従業員が、スマホやPCで会社電話の着信に応対する事が可能となります。

 

② 転送料金がかからない

多くの「会社電話のPC/スマホ内線化」のサービスでは、テレワーク中にスマホやPCで会社電話の着信に応答した場合でも、「転送」の手段を用いていないため、電話転送サービスのように「会社電話→従業員の携帯電話」の通話料金の負担は、発生しません。

 

4)「会社電話のPC/スマホ内線化」の2つの方法

「会社電話のPC/スマホ内線化」の方法として、主に次の2つが挙げられます。

  • スマホ内線PBXを導入する
  • クラウドPBXを導入する

 

電話番号を変えずに使いたいならスマホ内線PBX

スマホ内線PBXとは、インターネット回線を介して電話機を利用する仕組みです。

スマホ内線PBXでは、今までの電話番号を変えることなく、会社電話でスマホを利用できます。オフィス外のスマホとも内線通話が可能となり、通信費も削減できます。

 

スマホ内線PBXのメリットとデメリット

メリット・今までの電話番号を引き続き利用可能
・今までの電話設備も引き続き利用可能
・初期コストが低い
デメリット・インターネット環境の構築が必要

スマホ内線PBXのメリットは、今までの電話番号と電話設備を、引き続き利用できる事です。

初期コストも比較的低く抑える事ができ、コストと機能のバランスを重視する方におすすめです。

ただしインターネット環境の構築は、専門知識が必要となりますので、費用も含めて専門の業者に相談することをおすすめします。

 

おすすめのスマホ内線PBX

どこでもホン
どこでもホン

20,000台を超える導入実績を持ち、月額7,900円から手軽に利用できるスマホ内線PBXです。スマホの画面上に固定電話のボタンの並びを再現できるため、ビジネスホンのユーザーも違和感なく利用できます。

どこでもホンの初期費用は、工事費と初期設置サポートも含めて低価格の5万円、利用料金もサブスクモデルで低く抑えており、手軽に導入する事ができます。

 

MOT/PBX
MOT/PBX

27,000社以上の導入実績を持つスマホ内線PBXです。

電話機の台数に応じた主装置がラインアップされています。導入はリースまたは一括購入となります。

kintoneやMail Dealer等のCRMツールとの連携で、電話を掛けてきたお客様の情報を、PCの画面に自動的に表示する事も可能です。ほかにも通話履歴の表示や通話の自動録音等、豊富な機能を搭載しており、多様な用途を求める方におすすめのスマホ内線PBXです。

 

オフィスに主装置やPBXを設置しないクラウドPBX

クラウドPBXのイメージ

クラウドサーバーに格納された、PBXの役割を果たすプログラムを利用した会社電話の仕組みが、クラウドPBXです。

オフィスに主装置やPBXを設置しないクラウドサービスなので、スピーディに導入できる点が特徴です。

またクラウドPBXでも、スマホやPCを会社電話の電話機として利用でき、オフィス外でも内線通話が可能となります。

 

クラウドPBXのメリット・デメリット

メリット・オフィスに主装置やPBXを設置する必要がない
 →導入が容易 →初期コストが低い
デメリット・サービスによっては、今まで利用していた電話番号が使えない
・サービスによっては、緊急通報用電話番号(110、119等)に発信できない
・利用中のビジネスホンを電話機として用いる事ができない

クラウドPBXのメリットは、オフィスに主装置やPBXを設置する必要がないため導入が容易で、初期コストも低く抑えられることです。

一方、サービスによっては、今まで利用していた電話番号が使えないものや、緊急通報用電話番号(110、119等)に発信できないものがありますので、注意が必要です。

また、利用中のビジネスホンは、電話機として用いる事ができません。

従来の電話設備と違いが大きいため、利用中のビジネスホンやPBXからの切り替えには不向きかも知れませんが、会社の立ち上げや新設のオフィス等、新たに会社電話を導入する機会にはおすすめの仕組みといえるでしょう。

 

おすすめのクラウドPBX

MOT/TEL
MOT/TEL

利用できる電話機の台数の規模に応じたプランを設け、定額制の料金で提供しているクラウドPBXです。

プランで定められた上限以内の台数であれば利用料は変わらないため、コストが分かり易い事が特徴です。

また、別途ゲートウェイを購入し、オフィスに設置すれば、「03」や「06」の市外局番の、一般的な電話番号も利用することが可能です。

電話機20台までのスタンダードプランなら初期費用29,800円、月額利用料3,980円で利用できます。無料デモも設けており、通話品質を確認してから導入する事も可能です。

 

BIZTELビジネスフォン
BIZTELビジネスフォン

中小企業から大企業まで、累計2,000社以上の導入実績があるクラウドPBX。内線番号40個までのライトプランなら、初期費用は50,000円〜、月額利用料は21,000円〜で利用できます。

また、同時通話ができるチャンネル数は、1ch月額3,000円で追加できます。

将来的に従業員の増員や事業の拡大を考えている方に、おすすめのクラウドPBXです。

 

まとめ)テレワークの電話対応には「スマホ内線化」がおすすめ

テレワークの大きな課題となる会社電話の対応業務。出社する従業員に業務を寄せる等、当面の対策では、対応品質も下がり、担当する従業員のストレスも高まります。

テレワーク導入以前と同質の会社電話の対応をお考えの方には、「スマホ内線化」をおすすめします。 ぜひこの記事をご参考いただき、自社のテレワークに最適な電話対応をご検討ください。テレワークによる生産性や業務効率の低下を回避することができるでしょう。